大樽の滝
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NO30
越知町
水量豊かで、落差32mの岩場を一気に落下し砕け散る姿は、堂々たる風格である。水が垂れ落ちることから樽の名がついたという。昭和28年に県名勝と天然記念物に指定され、平成2年「日本の滝百選」にも選ばれている。土佐藩筆頭家老深尾公の足軽篠原与助がある日山中で狩猟していると、妖しい美女が現れ、面妖を感じた与助が銃を構えると女体はたちまち大猪となって突き掛かってきた。与助が撃った八幡の菩薩弾の一発が命中した瞬間、辺りは暗闇と変じ、山を揺るがす轟音と共に金色に輝く長大な物体が逃げ出した。数十日後与助は白骨となった大蛇を見つけ足蹴にして通った。その晩与助は正体不明の病で苦しみ死んでしまった。その後も代々一族に災難が続いたが、子孫が「大樽渕の主」の霊を弔うようになってから一族の不幸が絶えたという言い伝えが残っている。