獨鈷山 靑龍寺

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四国霊場第三十六番札所(新義眞言宗豊山派)

獨鈷山 靑龍寺(いおうさん せいりゅうじ)

御本尊:波切不動明王

御詠歌:わづかなる 泉に住める靑龍は 佛法守護の誓とぞ見る

所在地:高知県土佐市宇佐町竜163

縁起:當山は四国第三十六番の霊刹にして、高祖弘法大師の御開基なり。遠く古に遡りて當山の草創を案ずるに人皇五十代桓武天皇の御宇、延暦二十三年高祖大師勅命を蒙り、求法の為唐土に渡られ、大唐長安城西塔の靑龍寺恵果阿閽梨の門を扣きて兩部の秘法、五部の秘經等、眞言密教の聖典、悉く傅授を受け眞言の後継者とせられたる師資の契り殊に深かりしかば、大同元年御歸朝に際し彼の青龍寺を吾が朝に移し一宇を建立して、師恩報謝の萬一に資せんとの御誓願を發し給ひ、有緣の勝地をトせん為大唐明州の津より遥に日本に向ひて、獨鈷杵を投げ給へば忽ち柴雲に包まれ、東方に飛び去りて當地山上の松樹に留まれり。即ち今の奥の院此れなり。其の後衆生化導の為諸国を御巡錫の砌、たまたま山上の松樹に紫雲の靉靆として棚引けるを御覧ぜられ立ち寄り給へば、先に唐土より投げられたる獨鈷杵の掛れるを感得せられたり。さらば此の土地こそ密教相應の地と覺召し、嵯峨天皇に奏聞して弘仁年間に一宇を建立し、恩師恵果阿閽梨の在世を偲ばれて寺名を青龍寺と號し獨鈷飛留の勝瑞に依りて山號を獨鈷山と稱せられたり。尚後に、永く師恩報謝の模範を垂れ給はんが為、當山に恵果阿閽梨の御墓を築かれ千百餘年の今日迄香花の絶へざるは他に比類無き實践上の御遺訓なりと云ふべし。殊に本尊波切不動明王と申し奉るは、これ實に全国稀有の尊像なり、高祖大師、本尊明王の御誓願により世相に準じて、海上風波の難を救ひて除災興樂の利益を興へ給ふのみならず、内観には末世穢土の風浪に翻弄せらるる六道輪廻の業苦を焼除して、現當二世の勝益を興へ給はんが為、特に經軏の深義に依り梵文の尊像を彫刻安置せられたり。此れひとへに衆生濟度の本願なれば此れを利他の波切不動明王と申し、爾來法燈連綿として今日に及び霊験殊に顯著の尊像なり。

清瀧寺本堂

獨鈷山 靑龍寺

青龍寺山門

獨鈷山 靑龍寺 

獨鈷山 靑龍寺   獨鈷山 靑龍寺

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