延光寺

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高知県:NO39

(三十九番札所)赤亀山延光寺 真言宗智山派 本尊:薬師如来
高知県宿毛市平田町中山390 駐車場50台

足摺岬からは、もと来た道を中村までひきかえす方法が、車でのお遍路には一番楽であろう。しかし「霊場記」にもあるように八坂村を三原村へ抜けるコースか、臼碆水神社を経て、見残し、大月町の月山神社を経て国道321号線を北上する昔のコースも楽しい。国道56号線から一キロ北へ入ると、つきあたりが延光寺の山門である。広い境内に本堂と大師堂があるだけの質素な構えである。亀の背に鐘をのせた像が庭の真ん中に作られていて、この寺の重文「銅鐘」の由来を説明してある。延喜十一年(911)の銘文入りのこの銅鐘は、一時期、高知県庁の県議会開会と閉会の合い図用にならされていた歴史をもつもので、なんとも「土佐っぽ」のやることは豪快である。この寺で、長かった「修行の道場」と呼ばれる高知県の札所が終わるわけである。県内493キロ。お四国の三分の一にあたる。しかもわずか十六ヶ寺を巡拝するだけの厳しい道場で、青龍寺からこの寺まで歩けば約一週間を要する道のりである。「赤亀山寺山院」と呼ばれるように、水力両棲の亀を主題にした延光寺は、もっと海辺に近い所にあったものが、いつのころにか、この場所へ移転してきたものであろう。海へのロマンを秘めた南四国の旅も、この札所で終わり、四国山脈を迂回するように次の札所へと向かうことになる。

延光寺

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