砲身の形状と構造

高知県の観光名所

高知県の観光戦争と日本軍艦集>砲身の形状と構造

砲身は外部から見ると元の方が太くて、先の方が漸次に細く成つてゐる。砲身に用ふる地金は臼砲や舊式の榴彈砲では、その差が大であつて恰度德利の樣な形をしてるものもある。其內部は、圖のやうに閉鎖機を装する室と、砲腔になつてる、砲腔は更に裝欒を塡める藥室と弾丸を装填する彈室と、之を誘導する施綫部とに分れてる。近世の火砲では特別な弾室は設.け, ないで、施綫部の後端に彈丸を裝墳するやうに成つてる。裝藥が藥室內で燃燒をはじめると第五圖に示すやうに壓カが上昇し、彈丸の運動に伴つて漸次降下する。砲身各部の太さ卽ち肉厚は、此の瓦斯壓力の大きさに應じ確實に之に抗堪し得るゃうに安全係數をかけて作られ てゐる。砲身の長は彈丸に所望の,初速を與へることが 出来て、且つ重量が適當になるやうに決定するものである。長は通常ロ徑の倍數で示すもので、加農は概ね二十乃至五十口径、榴彈砲は十乃至二十口径、臼砲は約五口径位である。砲身に用ふる地金は高い火薬瓦斬の壓力に瓦斯の最大壓カが平方糎三千 四百瓧に達するものがある)抗 堪し得るため、彈性が大で然か も適當に硬く、且つ抗カが大なるものを必要とする。之等の耍 求に近い材料は「ニッケル」や「クロム」等を混和してる特種の鋼鐵である。現今多く用ひら れるのは「ニッケル」を含んだ「ニッケル」鋼又は「ニッケル」と「クロム」を含んでゐる「ニッケルクロム」鋼等である。

砲身の形状と構造

砲身の形状と構造

高知県の観光へ戻る  戦争と日本へ戻る 
昭和初期の兵器へ戻る