隠顯砲

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隠顯砲とはその名のやうに常には砲身を下げて隠して置いて、發射するとき砲身を上げて撃つ大砲である。砲身は高い砲架に支へられてゐて後方の桿で射角を附與されるのである。砲架の下端は枢軸で加匡に結合され、これを軸として前後に動揺することができる。砲架の中央に結合されてゐるのは架匡上面を滑動する架體や、發射衝力を節制する駐退機等である。架匡の下と砲床上面との間にはコロがあって、これによつて火砲に方向を附與するのである。中央の四角なものは重い重錘で、その上には重錘の駐定装置がある。號令一下怪物の舌のやうな火焔が赤黒い稍煙と共に二三十メートルも吹き出して彈丸が砲口を飛び出すと砲身は發射の衝力で後退しつつ下方に下り、装塡姿勢となる。この時重錘は引き上げられて、駐定装置に固定される。彈丸の装填を終り重錘の駐定を解くときは、その重さで砲架は引き起され、砲身はするすると上って再び發射の姿勢となるのである。

隠顯砲

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