小銃構造の概要

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各國陸軍の小銃の重量は三・五瓩乃至四瓩で、またその口径は六・五粍乃至八粍である。銃身の肉厚は、強力の火薬瓦斯の壓力に抗勘し得る事と、白兵戦即ち彼我兩軍衝突の肉迫戦に、銃剣を振ひ格闘するに際し變形または毀損せざる事との二要件に合するやうに之を決めてある。銃身の長さは各兵の装用の便と學理上とより之を決定せるもので、歩兵銃は六七糎乃至八〇糎である。銃身の内部は藥室と施綫部を形成してゐる。藥室は施綫部の後端に位置する弾薬を装填する室で、施綫部とは藥室の前端より銃口に至る銃身内部で、腔綫を施してある部分をいひ、腔綫とは右または左廻りに彫った螺状の溝で、腔綫の數は四條を有するものが最も多い。さて何故に腔綫を必要とするのかの問題であるが、之は即ち弾丸が発射せられるや火薬瓦斯の力に依り、弾丸の表面の一部はこの腔綫に喰込み、爾後これに沿うて旋回し従って弾丸が銃口を離れた後も絶えず旋回を續け、かくして射程は増大し、目標に對する侵徹力は増加するのでこの旋回運動、即ち之を旋動と呼んでゐるが、之を附與する為である。照準具即ち目標を照準する用具は、銃身の外部上向にある即ち銃身の前端銃口の近くに位置する照星と、銃身後端附近にある照門とがこれである。また照準を正確ならしめるため、種々の創意工夫を凝し、或は眼鏡を有する照準具或は塹壕内より敵を照準し得る如く潜望鏡を附するもの等がある。

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