ロケット

高知県の観光戦争と日本軍艦集>ロケットの由来

近來科學界の驚異として傳へられてゐる「ロケット」も、突然出現したものではなく、古く武器または通信用として用いられた火箭狼火もその一種である。そしてこれが抑々の初りは支那の「ロケット」應用の戦車及び轉動火車といつたものだとの話である。その後欧州に渡って研究が進められ、第十八世紀末に、英國士官コングリーブは、成功の曙光を認め、1907年頃には實戦に供せられたが、爾後現時に至るまで大なる發達を見なかったのである。近時火砲の射距離の増大が喧しい問題とせられてゐるが、欧州大戦の際現はれた獨逸の長射程砲も百二十粁位なもので、最近創意に係る電気砲でも學問上最大六百粁位しか豫想されないといふのであるから、太平洋大西洋を隔てて砲戦をしようの、地球から約四十萬粁もある月世界の旅行をしようのなどとは、大砲を以てしては到底見込がない。それで「ロケット」ならばといふ期待から、本研究が現在盛んに行はれてゐるのではあるまいか。實際において如何なる目的如何なる程度を目標としてゐるかは判らないけれども、米獨佛伊等で頻りに研究されてゐるやうである。

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