戦車の構造と特性②

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軌道の履帶は戦車の足であつて、重要な部分である。高速度を發揮し、久しきに耐ゆるためには、輕量にして頑丈であらねばならぬ故、形の上でも金質の上でも、非常な研究を重ねてある。無限軌道の抵抗が大きいから、方向操縦のためには特別の工夫が要る。普通兩側の軌道を別々に起動し、途中で動力を一時断続し、または速度の變差を起させて、向きを變へるのであるが、狭い場所でも回轉自在である。發動機にはガソリン機關を用ひるのが通常であるが、近頃高速度ディーゼル機關の進歩に伴って、だんだん用ひられるやうになつて来た。機關室は閉ざされてゐて通気が困難であるから冷却に苦心をする。最近水を全く使はない空気冷しの發動機すら用ひられるに至った。敵弾に對するラヂエター防護の心配が入らず、また極寒地で水の凍る虞が無いなど、利益は絶大である。操縦の容易なため電気起動式もあるが、どうしても重さが増す。戦車の外貌は、なるべく小さくして敵弾の目標とならぬやうにし、乗組は少人数で用が足りる如くし、少しでも多くの砲や機關銃を廣い区域に向け得るやうに旋回砲塔を設備する。装甲板はなるべく輕くして堅固なるを要し、勉めて弾丸の直射を避けるやうに斜面を附ける。戦車から外界を覗く窓は、重要な部分であつて、敵弾に狙はれ易いから、反射鏡や、潜望鏡や、回轉式展望窓(ストロボスコープ)などを應用し、戦車の指揮連絡のためには無線電話がだんだん利用せられる様になつて来た。また毒瓦斯を防ぐことも考へねばならぬ。

戦車の構造と特性②

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