特種自動車の種類

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市中を走ってゐる自動車は、バスでもタクシーでも、その殆ど全部が前車軸に二箇の車輪、後車軸に二箇の車輪、合計四箇の車輪を持ってゐて、發動機の動力は後車軸にのみ傳へられるいはゆる二輪起動の四輪自動車なのである。この種の自動車は立派な道路上では何の支障も無く、充分その能力を發揮する事ができるが、一歩雨後の悪路に入り込んだりまたは路外の野原に出たが最後、泥濘の中で車輪が空轉したり、或は僅の障害に腹が閊へたりして、二進も三進もできなくなるのが普通である。これでは軍用としての価値は激減される譯で、後方勤務はいざ知らず苟も戦場で使用する自動車は、泥濘でも野原でも草地でも濕地でも或はまた急勾配の坂路でも、恐らく戦場に存在し得るであらうと想像される總ての地形と障害物を相當な速度で自由に通過し得ることが必要で、これがため車輪即ち人間の足に相當する部分に種々の工風を凝らしたものが出現した。その代表的のものを舉げると六輪自動車、四輪起動四輪車、半装軌自動車、装軌自動車、車輪装軌併用自動車等に区別せられる。

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