航空用兵器の威力

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航空戦闘法の発達

飛行機の歴史がさう古くなく、現在尚ほ駸々たる発達の道程にあると同様、其進歩と不可分の関係にある武装も、亦あらゆる方面に新考案を廻らされ、将来益々発達を豫想せらるる状態にある。飛行機が軍用として使用せられ出した始めには、主として空から敵状を偵察する事に用ひられたが、間もなく之を妨害するために、地上の火器が発達し出したのは勿論、飛行機上に機関銃を持って行って、敵飛行機を追つ拂ふこととし、遂には空中戦闘が行はれるやうになり、これがための装備も発達して操縦者のためにも同乗者のためにも、航空機用の機関銃を据付けるやうになり、現在では射距離や効力の関係から、機関砲を備付けようとしてゐる。以上機関銃や機関砲は、飛行機同士間の戦闘が主であるが、勿論地上の敵に對しても、又屡々使用せられる。しかし地上の目標に對しては諸君も既に御存知の通り、何といつても爆弾である。地上の敵に對し始めは鋼製の矢や、針のやうなものを雨下させたり、砲弾に改造を加へて羽根をつけたものを放り出したりしてゐたが、漸次専門的に研究せられて、爆弾も各種の目標に應ずる數種類のものが出来、装着の方法も完全になり、投下設備も研究せられ、その他爆弾だけではなく、焼夷弾や照明弾、場合によつては、毒瓦斯等あらゆるものを各国とも研究してゐる。扨て之等の航空機用兵器に就き、其現状を解説しようと思ふが、其前に先づ空中戦や空中よりの攻撃が、大體如何なる飛行機で、如何なる方式で行はれるものであるかを述べておく必要があるので、標題の範囲外に亘るかも知れないが少しく紙面を借りることにする。

航空用兵器の威力

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