安芸駅舎跡
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高知県安芸市
当地は、鉄道安芸線の終着駅として安芸駅の建物が建っていた場所である。高知鉄道株式会社社長 野村茂久馬(安芸郡奈半利町出身)は、「安芸線は将来四国循環海岸鉄道の一部となる交通上重要な路線であり、また、これは安芸線開通によってはじめて生きる事業である。営利を離れ、社会奉仕事業として敢然立ってこの困難な事業を引き受ける。」と安芸への鉄道延長を決意し、1929年(昭和4年)4月1日経済恐慌による不況の中、手結ー安芸間の鉄道建設に着手した。「1年以内に安芸線を完成させよ。」との野村社長の指令のもと、二期線(手結ー安芸間14.1km)の工事が始まった。一期線(御免ー手結間12.7km)は1924年(大正13年)12月に既に開通しており、二期線は安芸郡の人々が待ち望んでいた工事であった。そして、当時の技術力では通常二年以上はかかると言われたこの難工事をわずか一年で完成させてしまったのである。1930年(昭和5年)3月末、鉄道安芸線(御免ー安芸間26.8km)は全線完成し、初めて安芸を蒸気機関車が走る事になった同年4月1日、鉄道沿線は一目列車を見ようとする住民で文字通り黒山の人だかりとなった。安芸線はこの二期線工事と並行して建築され木造洋瓦葺き半屋建て約200uの駅舎は都会風で、安芸郡内の建築物としては当時非常にしゃれた建物であった。
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(写真は案内板引用)