通信兵器③

高知県の観光戦争と日本軍艦集通信連絡用兵器>通信兵器③

通信連絡用兵器

コツコツコツコツと響く電鍵の音、通信兵は異常に緊張して行く。軍は明拂暁を期して前面の敵を撃攘せんとす。○○師團は速に○○の線に進出し敵の左翼を包囲攻撃すべし。悲壮なる決意はキーを通じて綴られて行く。この一語が誤送されたら、この一文が遅着したら、また若しもこの一文が敵の手に入ったらどういふ結果を生むだらうか。通信兵器の重大性がここにある。一語の誤りは指揮官の意圖外に部下が動くだらう。傳達が間に合はなかつたならば戦闘に参加出来ないであらう。また敵に取られたならば我が作戦計画を暴露してその裏をかかれるであらう。軍用通信は正確でなければならない。迅速でなければならない。また秘密保持が出来なければならない。以上の条件を缺くならば直ちに敗戦の因となり、多数の人命を徒らに損傷することとなるであらう。通信兵器の使命は重大である。

通信兵器③

不可視光線を利用する紫外線赤外線、通信写真電送、テレビジョン、ノクトビジョン、或はラヂオビーコン等、電気化学、電波科学の應用は盡くるところを知らない。これ等の各種通信手段には各々特徴と缼點があつて、戦場での百般の要求を充たすために、何れにも決して甲乙あるものでは無い。

通信兵器③

高知県の観光へ戻る  戦争と日本へ戻る 
昭和初期の兵器へ戻る