最御崎寺:重要文化財

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高知県室戸市

彫刻

木造薬師如来(一体)・木造月光菩薩立像(一体)・石造如意輪観音半迦像(一体)

重要文化財三体の中、如意輪観音半迦像はもと坂本の水蝕の大岩窟、岩屋にあった。ここは空海修法の跡といい伝え、昔は此処にこの半迦像を祀ってあったが、漸次荒廃して堂内も腐朽し、大理石彫刻のこの観音像も右腕の一部を折損したのは遺憾であった。然も其の彫刻は姿態といい其の刀法といい、稀に見る優雅典麗の傑作である。右の重要文化財は室戸山明置院最御崎寺の所有に係る。当寺は真言宗で四国巡礼二十四番の札所である。本尊は虚空菩薩である。土地はこれ名勝室戸岬、遥に茫々たる太平洋を俯瞰し、天空海豁、気象万千最も雄大を極む。境内も閑寂幽邃で県内に於ても屈指の一大霊場である。此の地は千有余年の昔、僧空海暫く錫を留め、自然の巌窟(今御蔵堂と称す)に籠りて、虚空蔵求聞持法を修練苦行した由緒の地で、大同二年嵯峨天皇の勅を奉じ、迦藍僧坊を建て、遂に本寺を草創した。爾來歴世の勅願所でその崇敬も深く土人俗に東寺と称した。慶長六年山内氏入国の後は藩主の保護を受け僧最勝の中興あり、七堂伽藍甍を列べ法燈燦として南海の表に輝いた。維新後法統頓に衰へ境内の荒廃著しく、僅に鐘楼大師堂の二字を残すのみ。近時先住水江大仁精進勧化の功を積み、七間四面の本堂を再興建築して再び当年の偉観をとり戻した。以上重要文化財の外、天延元年、大中臣茂直寄進の大般若経は九百年前の古経で、残欠してはゐるが稀代の逸品である。又康暦日和佐八幡宮の三脚丸盆も優秀な工芸品である。

工芸

漆塗台盤

所在地  室戸市室戸岬町室戸岬上 
管理者  最御崎寺 
指定年月  明治四十四年八月九日(但如意輪観音半迦像は大正二年八月二十日) 

最御崎寺:重要文化財

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