吸江寺:重要文化財
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高知県高知市吸江
彫刻
地蔵菩薩座像(一体)
吸江寺はもと吸江庵と称し、宗旨は禅宗であって夢窓国師の開山である。重要文化財の一軀は足利尊氏の守本尊たる将軍地蔵である。湘南和尚これが中興をなしたが、維新の際に廃寺となったのを明治後再興して吸江寺と号した。当寺の草創は花園天皇文保二年で、五台山吸江庵の名は遠く明国にまでも聞えたものである。殊に夢窓の法弟たる五台山の学僧義堂絶海が相ついで衣鉢を襲いだので、国の内外に其の名を知らるるに至った。永禄の頃忍性出でて南村梅軒の学統を受け、一時宗安寺信西、雪渓寺天質と南学の三叟と称せられたが、山内氏入国後湖南和尚が来国して中興の開山となった。其の当時絶海蔵主という少年僧が当寺に学んでいたが、これこそ後年朱子学の泰斗と仰がれた山崎闇斉であった。吸江寺はその昔吸江庵の跡で土佐南学発祥の土地といってよかろう。当年吸江庵の石垣並に石段は昔のままに残存していたが、昭和廿一年の南海大地震に幾分崩壊したのは残念である。義堂、絶海の外関係者多数の筆跡等寺宝として現存している。
所在地 |
高知市吸江 |
管理者 |
吸江寺 |
指定年月 |
明治四十四年八月九日
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