同寺增長天像持國天像②
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木造持國天立像も前者と同一にて藤原初期の特色を有し明治四十四年八月國寶指定となってをる佛身の高さ二尺一寸四分あつて用材は檜材で手法は一本彫にて矧目も内刳りもない概觀は焰髪木眼にて左手を下に伸して獨鈷を執り、右手は右上方に斜に振り上げて軽く屈譬して劍を振り上げ腰を右にひねりて右足に力を入れたる狀は完全によく表現せられてをる足には靴を穿ち岩上に立つてをる、前者と共に腰をひねりたる状態より肩の皺や骨格の表現適當にして纒衣の刄法又流暢であって衣褶が風に靡くさま頗る写実的で批評の餘地なき優秀の作品である。

※写真とは無関係です