アイヌ式遺跡

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人類学者の説くところに従へば石器時代に於いて我国最古の先住民族はアイヌ人の祖先であるとの説に一致してをる。土佐にそのアイヌの祖先が嘗って住居していてその遺したものがあるかは頗る興味ある問題であるが土佐の各地に於て土佐郡に咥内という地名があり、幡多に以布利といい、戸内といい奥屋内といい安芸に穴内というなどは何れもアイヌ語から出た地名である点より考察すればアイヌ人の祖先が住んでいた事が想像せられ、その遺跡が何所かになければならない。アイヌ式遺跡は一般に如何なる所にあるかと伝えば、その遺物を包蔵せる貝塚から堀り出さるるのである。幡多郡宿毛町付近に存在せる貝塚は縄文土器破片や獣骨、石器破片、石鏃等を出してアイヌ式に酷似しアイヌ式遺跡なりとの有力なる説がある。その遺物に美術工芸品少きも土佐に於ける太古の美術工芸の萌芽としてその研究は多大の價値を有してをる。

アイヌ式遺跡

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