美良布神社の銅鐸
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NOB
把手の中央はアーチ形に刳ってあってその外方に更に渦巻線を半分づつ現はしてある。その外方には縄状に斜線を現はしてあって更にその外方には渦巻線の連続模様があり胴全体には縦横に袈裟襟がある銅の質は極めて粗雑でその表面は鮫肌の如く粗にして鋳造法は極めて拙で原始時代の遺品らしく見られるが全体の形状、比例、權衝等頗る適当にして後世の図案法に叶うのみならずその紋様は頗る高尚であってかかる図案が既に此の古代にありしを見れば感歎に價する。美良布神社にある大なるものは全体の高さ二尺七寸ありて胴のみの高さは一尺九寸で胴の底面の直径は一尺一寸五分頂面の直径は七寸一分あって上部把手に相当する扁平板の高さ八寸幅八寸八分で金の厚さは一分五厘重量は三貫四百匁ある。
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