豊楽寺薬師堂F

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霊場札所の美術

七には従来の内陣正面の須彌壇は後世の雅致なき低級趣味を現はした再建当時の建築の概觀と不調和なる拙作にて桁行約一間五尺梁間約四尺の須彌壇にて三面に高欄を繞らし其の親柱に結綿頭即ち逆蓮頭をつけ須彌壇前面に四本の圓柱を建てて再建当時のものより一段高く座を設け正面に二枚、左右に各々一枚宛の開閉自由の扉を設け佛像を拝観する様にしてあってその扉は中棧や堅框をつけた唐戸であったが四十三年の修理に際して全部取除いた、而してその際に調査せしに内陣須彌壇の左右に各々高欄とその下方に蹴込板の香狭間が各々一枚宛兩隅に残っていた。これは此の堂の藤原時代の建築なることを証する貴重なるものにてその隣の圓柱にも改築当時高欄を取除きたる痕跡ありたるを以て全く改築当時の如く内陣須彌壇の周囲全部を修繕した。

豊楽寺薬師堂@

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