豊楽寺薬師堂I
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霊場札所の美術
向拜の虹梁の面は唐草模様の浮彫にてその上方に三柏葉の紋を刻せる蛙股がある。これは藩主山内氏が修理の時に取り替えたものであろう。虹梁の形は反り少なく直線に近くその拳鼻は後世のものと趣を異にして奇抜である。本堂の屋根裏は疎垂木の化粧屋根裏にて向拜より進みて外陣に入れば外陣正面の見付の部分は桁行六間四尺梁間二間にて其の屋根裏は二重となっている。即ち正面見付の内陣の上の桁に密接せる屋根裏は仁平年間改築当初の儘にしてその外方の屋根裏は新しく長宗我部元親が後世に添加せしものである。外陣の虹梁には特色を有し上方は幅廣く下方は狭くその裁断圖を示せば将棋の駒の形をなす。
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