佐古村大日寺大師堂

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第三章武家美術時代

第二節建築

佐古村の大日寺の大師堂は再築年代詳かでないが寬永前後の建築で約百五十年を經過し大工は同地戶板島の助次と傳へられて大層腐朽し改築の必要に迫られてをる。瓦葺の寶形造で桁行ニ間梁間ニ 間半で屋根裏は地垂木の外に飛擔垂木があつて桁を受けるに繪樣肘木があり柱頭は斗組が祓雜で出組となり詰斗組となつて斗間に波の蛙股がある。古建築で倒れる恐あるを以て四面に支柱を立て楝 を支へてある、向拜は桁行ニ間梁間半間で向拜柱の柱頭の斗拱は出組となり複雜で繪樣肘木がある虹梁の上の蛙股は中央のものは三柏葉の紋で若葉の蛙股がある、兩端の拳鼻は龍で向拜柱に對して龍があまり大に過ぎる、手挾は波に松である、向拜と本堂は海老虹梁で繫いでをる、この建築は總括的に評せば木割が細かく優美で技巧を弄した作風が見ぇる、大師堂として優越古雅推賞すべき建物である。

山門

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