宗安寺川上不動堂

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第三章武家美術時代

第二節建築

十六村宗安寺不動堂は朝倉兵營の北方約十五町餘にて鏡川の西岸の老樹鬱蒼奇塔飛欄倒に水に影ずる仙境にある、この伽藍の本尊は僧空海作の不動明王と云ふ傳說もあるが、その彫刻は弘仁以後の作風の特色を有し空海の作なることは疑問である、脇侍、國寶增長像持國像を安置してあるが、その佛像のことは彫刻の部分に詳說してある、本堂は小なれども古來數间改築せられその棟礼の主なるものは天正十八寅歲のもの寬文五巳歲のもの元祿四未歲のもの明治ニ酉年ものがあつて現存の建築物は孝明天皇文久元壬戊年に住僧惠春邦の時に再築したもので古色蒼然として孤堂廻墻靑苔に鎖されて居る、建築の細部につき記すれば柿葺、單層、寶形造で桁行三間半梁間三間半で屋根は地垂木の外方に飛檐垂木があるけれども疏垂木である、柱頭はニッ斗で木鼻が優れ繪樣肘木がある、內陣の須彌檀は屋根なく桁より下に雲板があつてその下部に詰斗組があつて尾垂木を出してをる、正面には龍の蛙股があるヽそして尙正面の腰擱間には波の彫刻がある、この建築は規模小なれども前述 の如く背後は峰巒環拱起伏し前は瑠璃一碧の鏡川の水をたたえ天然の形勝の地を占め而して禪刹とし洵に相應せるものである、本堂の南方に位碑堂及び庫裡がある、位碑堂は瓦棟、寶形造の三間四面で向拜は桁行ー間半梁間半間であるが特記すべき裝飾がなぃ。

山門

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