幣殿

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第三章武家美術時代

第二節建築

二、神社建築

更に高屋根より北に續ける幣殿は瓦棟、柿葺の切妻造で桁行五間半、梁間三間四尺あつて七尺每に圓柱を立て東側に三本西側に圓柱三本を並立してをる。天井の中央は格天井で狩野元俊筆の蟠龍の繪がある。筆勢勇健朱や黃で多少彩色してあるが墨繪である。その周圍は格子天并にて木割が細く 淸楚である。それに續いて四壁に折上枝輪があつて意匠を凝してある。その下方には三十六歌仙の繪が掛つてゐるが極彩色である、筆者は不明であるが名手によつて描かれたものでよく出來てゐる幣殿と拜殿を總括的に云へば拜殿が雄大豪莊なるに對して幣殿は淸麗雅致に富んでをる。拜殿にぬかづきてかの高屋根の內面の巨大なる圓柱や大なる瓶束や斗組を望むと巨大なる岩壁を仰ぐ時の如く自然に偉大なる威壓感を覺ゆるが幣殿を眺むるに到つて靜に觀念するの境地に轉する。

拜殿

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