須崎町八幡宮本殿
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第三章武家美術時代
第二節建築
二、神社建築
本殿は慶長ニ年丁酉八月十七日津野十八代親忠の造營なりしが寛永四年亥の大變にー部流失せるに依り改築せるものにて前述の如く岡三郞の手によりてなれるが尙彫刻物には慶長年間に造營せし當時のものを所々に取り附けてあつてー見して名匠の作たることを窺知することが出來る。屋蓋は銅 板葺の春日造にて桁行四間梁問三間楝の上には千木と勝男木が高く聳えてゐる。屋根裏は地垂木の外方に飛檐垂木を繁垂木として出し向拜の部分は廣く格天井を附けてある。斗拱は出組となり復雜にて三重に重ね鶴の彫刻の木鼻を附け、尾垂木も用いてあつてその斗間には花鳥の優れた透彫がある。三面に椽を繞らし欄干をつけ脇障子があつて水鳥の透彫が施してある、而して椽の下方には斗拱があつて詰斗組を用いて意匠を擬してゐる。
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