夜須八幡宮本殿

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第三章武家美術時代

第二節建築

二、神社建築

本殿は文化三寅年七月の改築にて大エは同村坪井の野島龜助で枌葺の流れ造にて楝は箱棟となり桁行三間に梁間三間半である、屋根裏は地垂木の外に飛檐垂木を出し繁垂木となり柱頭は唐樣に和樣を折衷した斗組がある、蛙股に優れた透彫が多い、本殿の入ロの扉の上方には桐を中央にせし蛙股があり向拜の虹梁の上に兎の波渡りを現せる蛙股があるが頗る刀痕銳利敏活である。又菊花を中央にしたる蛙股もありて虹梁の拳鼻は龍となつてゐるが彫法が何れも品位があり趣致に富む。流れ被風の部分には懸魚があつて其の內方に虹梁がニ重となつて三本の大瓶束がその上に直立して蛙股も三筒所にあつて木鼻も取りつけてある。本殿の四面には緣があつて欄干をつけてあり向拜の左右には左右大臣の像を安置してある。この八幡宮本殿の西側にも東側にも攝社があつて枌葺又は銅板葺にて瀟洒たる建築物である、また名高い西手祭を行ふ弓の射手小屋がある。

須崎町八幡宮

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