三和村劍尾神社拝殿

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第三章武家美術時代

第二節建築

二、神社建築

拜殿は他の建物と共に南面して九十九洋を伏瞰してゐる。社殿は全部弘化三丙午歲十一月十一日の 改築にて大エ楝梁は橋田大次である。銅板葺の三入母屋造にて桁行五間梁間ニ間半にて棟飾りの鬼板は雲形の優秀なるものである。東、西、南の三面に出せる千鳥破風は優美にしてその懸魚の內下方には大瓶束ありて唐草模樣の浮彫ある虹粱の上に立ち、その下方には三柏葉、の紋を現はしてあるそして其左右には大斗と繪樣肘木にて裝飾してあつて、拜殿の正面なる向拜の部分は千鳥破風にて桁行ニ間半奥行半間にて屋根裏は化粧屋根裏にて二重垂木となり天井は格天井にて向拜柱は方柱ニ本にて柱頭の斗組は三つ斗の上に五つ斗を重ね複雑である、虹梁には唐草の浮彫ありてその虹梁と楣との間には虎を主題とし竹を添へたる丸彫の彫刻あり虎は兒を伴れ刀痕深刻にして寫實を竭したる傑作である。而して虹梁の拳鼻も優秀にして獅子の彫刻である、向拜以外の部分の柱は圓柱を用 い、屋根裏は疎垂木にて柱頭には大斗と繪樣肘木あり他に裝飾はない、天井もない。幣殿は拜殿と 一棟造にて拜殿の後方に丁字形に連續し銅板葺、の切妻造にて桁行ニ間と奥行ニ間半にて天井なく中央に大陸梁ありて大瓶束を立て棟木を受けてゐる。

池川町河島山神社拝殿

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