豊島沖に於ける海戦
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日清戦役
交戦の経過
それより我が諸艦は西方に走る濟遠を追撃中、清艦操江及び英國商船旗を掲げた商船に出合ったが、操江は西方に避退した。この商船には清兵を搭載している疑があったので、浪速艦長(東郷大佐後の元帥)は直ちに停船を命じた。この時司令長官は浪速に命じて英船の處置に当らしめ、自らは吉野、秋津洲を率いて濟遠、操江を追撃した。之より先き、廣乙に向った秋津洲はその擱坐せるを確認し、旗艦吉野と共に濟遠、操江を追撃中、操江は遂に國旗を下して降伏の意を表した。この時濟遠追撃中の旗艦吉野は、敵が浅瀬に我を誘致せんとする様子があったので、艦の保安上追撃を断念、秋津洲の所在に引返した。司令官は秋津洲をして操江を曳航、群山沖なる本隊に合すべきを命じ、自ら戦況報告の舃め群山沖に向った。