荒天下戦闘訓練に沒頭する戦闘艦隊

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これは戦艦「ペンシルヴアニア」の３６糎巨砲下より見た戦闘艦隊の勇姿である。荒れ狂う太平洋上、身を雨具に固めて戦技に沒頭する彼等が眞剣さ正に躍如たるものがある。戦闘は常に時と天候を無視する。故に平時に於てよく訓練されたるもののみが勝戦の栄冠をかち得ると云ふことは彼等も百も二百も承知してゐるのである。ただ實弾を用ひない、それだけが實戦と異なるだけで其以外はすべて訓練即實戦のモットーの下に奮勵努力してゐるのである。１９３５年度、米國海軍は大略アリユーシヤン群島とハワイを繋ぐ廣大な海面上に於いて大演習を實施した。これには現にその大部分が太平洋方面に配備中の全艦隊が参加し、就中攻撃軍はアリユーシヤン群島を根據地とする潜水艦部隊を基幹としたもので、更に戦艦及び航空母艦が附随し、これに對抗するこの寫眞に見える戦闘部隊を防禦軍として決戦を行ったものである。