トップページ>高知県の観光>戦争と日本>帝国軍歌集>廣瀬中佐
神州男子數あれど 男子の内の眞男子 世界に示す鏡とは 廣瀬中佐の事ならん 已に一度死を期して 旅順封鎖に向ひしが 事意に満たぬ無念さは 再び結ぶ決死隊 元より君に捧げし身 妻も向へず子も持たず 父の寫眞と兄の文 是ぞ膚の守りなる かゝる?將上にあり 下に弱卒なぞあらん 兵曹杉野就中 中佐が無二の股肱たり 上下心を一にして 入るや虎穴の奥深く 其の大任は船底に 積める石より尚重し 探海燈は稲妻か 水雷我れにいかづちか 中をひるまず勇々と 入るや何を鬼中佐 斯くて任務を果せしが 我兵曹は如何にせし 姿も見えじ影もなし あはれ杉野は打れしか 杉野は何所兵曹と 呼べど答のあらなみの 小玉と響く砲弾の 船に砕くる響のみ 三度求めて三度見得ず 斯くては君も危しと 促されつゝ本意なくも 小船に移り乗らんとす 折しもあれや轟然と 耳を劈く敵弾は 血煙舟に立ち込めて 中佐の姿は早もなし 五尺の身體の名残りなる 只一寸の肉塊は 忠血義血赤血の 千古に朽ちぬ實ぞと あな勇ましの戰神 七度人と生れ來て 我が帝國を守るらん あな勇ましの戰神 |