諸兵士の歌

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帝國軍事研究會

諸兵士の歌

天に代りて不義を討つ   忠勇無双の我兵は
歡呼の聲に送られて    今ぞ出で立つ父母の國
勝ずは生て歸らじと     誓ふ心の勇ましさ
或は草に伏し隠れ     或は水に飛び入りて
萬死恐れず敵情を     視察し歸る斥候兵
肩に懸れる一軍の     安危は如何に重からん
路なき方に道をつけ    敵の鐡道打ち毀ち
雨と降り來る弾丸を    身に浴ながら橋かけて
我軍渡す工兵の      功勞何にか譬ゆべき
鍬どる工兵助けつゝ    銃とる歩兵助けつゝ

敵を沈黙せしめたる       我軍隊の砲弾は
放つに當らぬ方もなし      其聲天地に轟けり
一齊射撃の銃先に       敵の氣力をひるませて
鐡條網も物かわと       躍り越えたる壘上に
立てし譽れの日章旗      是れ我歩兵の働きぞ
撃れて遁行く八方の      敵を追ひ伏せ追ひ散し
全軍殘らず打ち敗る      騎兵の任務重ければ
我乗る馬を子の如く      劬る人も有るぞかし
歩工砲騎の兵強く       聯戰聯勝せし事は
百難犯して輸送する      兵糧輜重の賜ぞ

忘るな一日遅れなば      一日絶とう兵力を
戰地に名譽の負傷して     収容せらる將卒の
命と頼むは衛生隊       一人味方の兵のみか
敵をも隔てぬ同仁の      なさけを思へば君の恩
内には至仁の君いまし     外には忠武の兵ありて
我が手に握りし戰勝の     光は正義の賜ぞ
謝せよ國民大呼して      我陸軍の勲功を
戰雲東に収りて         昇る朝日と諸共に
輝く仁義の名も高く       知るゝ亞細亞の日本國
光り目出度く仰がるゝ     時こそ來れいざ勵め
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