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宮島の影清き時 紀伊の遠山青き頃 間へば我友此島に 行くや白帆を數へつつ 夕陽の綾に包まれて 畫中に身をや忘れなん ~武東征其時の 道やここなる藝豫海 赤間ヶ關の海峡を 思ひは過ぎて對島洋 韓山の雲低く垂る ~皇の昔今にして 秋は來にけり澎湖島 福州の波かよわせて 我武を述べん日を計り 冬は津軽の海青く 波長へに動く上 雪白遠し蝦夷の土地 別れし君と文やりて 塞守りの将軍と 果しもあらぬ大海を 朝な夕なにながめつつ 聖りの國に捧げたる 我定めをば覺る哉 |