瀧雲山 太山寺
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四国霊場第五十二番札所(新義眞言宗智山派)
瀧雲山 太山寺(りゅううんざん たいさんじ)護持院
御本尊:十一面観世音菩薩(秘佛)
御詠歌:太山へ のぼれバ汗の いでけれど 後の世思へば なんの苦もなし
所在地:愛媛県松山市太山寺町1730
縁起:當山は人皇第三十一代用明帝二年(今より一千三百三十二年前)豊後國の眞野長者(俗に炭焼小五郎といふ)津の國難波へ渡航の砌り、伊豫高濱の沖にて俄に悪風吹き起り逆巻く浪に舟も覆り沈まんとせし時、長者は一心に観世音菩薩を祈られけるに、不思議や瀧雲山の峰より五彩の光明輝き來たり、さしもの颶風も頓ちに静まり、辛じて此危難を脱れ漸く高濱の岸に着し、上陸して山の頂に登り見れば爰に一の草堂ありて大悲十一面観世音の尊像ましませり。長者は驚き、扨も我舟の危難を救ひ給ひしは此大悲の霊験なるか、斯る尊き御尊容を此草堂に置き奉るは恐れ多し、何卒御堂を建立して御恩に報い奉らんと大願を發し、速に本國に歸り直に工匠を集め起工し、本堂の組立を終り木材を舟積し、豊後臼杵より一日にして伊豫高濱に着したり。殊に不思議なるは一夜の内に本堂は建ち上りて、東雲の空に輝き見えければ世に一夜建立の御堂と稱へ、且つ樌と楔の無きを霊作とこそ申し傅ゆれ、今や建築界の模範なりとて特別保護建造物に編入せられたり。仁王門も保護建造物也、人皇四十五代聖武天皇當山の霊場なるを御叡信あらせられ、天平勝賓年中、行基菩薩に勅して大悲十一面尊並に四天王の像を彫刻し奉納し給ひ、御親ら金光明最勝王經と法華経とを書寫して、之を山の頂に埋めて永く鎮護國家の道場とし給ふ。此山を今に經之森と云ふ而して寺號を瀧雲山、護持院、太山寺と勅賜し給ふと也、其後孝謙天皇は寺領三千石を賜ひ、更に六十六坊を建立して勅願道場と定め給ふ事、奮記に見えたり。
太山寺本堂

太山寺大師堂

太山寺山門


