日本海々戦(其の二)
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日露戦役
勝敗の決既に定まる
本圖は明治三十八年五月二十七日午後二時四十分頃の光景である。戦闘今や酣であつて硝煙煤煙相混じて檣間を鎖し、水柱弄騰して艦橋を覆ふている。我が艦隊の砲火は、敵兩列の先頭である旗艦スウオロフ及びオスラビアに集中し、兩艦は大火災を起こし爆煙敵艦を掩ひて一時砲撃を中止するの不止得に至った。勝敗の決は既に此の間に決まったのである。左から旗艦三笠、敷島、富士、朝日、春日、日進以下第二戦隊の各艦、右側列外の一隻は通報艦龍田であつて、遥かに見えるのは敵艦隊である。