藥室と施綫部の構造

高知県の観光名所

高知県の観光戦争と日本軍艦集>藥室と施綫部の構造

藥室は装藥を装填する室であつて、其形状は暖除な圓臺形か圓鑄形で、施綫部と連接する部分は、圓臺形に成って居る。此は弾丸の鋼帯を指示する處である。装藥は嚢布或は藥莢(俗にいふケース)に入れて此の中に装填する。施綫部は第七圖の如き腔綫を彫ってある部分であつて、弾丸を誘導して之に方向と旋速を附與する役目をなす處である。綫速を與へるのは弾丸を其軸心に關して獨楽のように旋回せしめるのである。昔使用した火縄銃の繩銃の.彈丸のやうに球であるか、又は飛行機の爆弾のやうに細長くても翼のついてる彈丸であれば、飛行間彈丸を旋回しなくともよいが、普通 の細長い形の彈丸では空氣の抵抗と弾丸の重心に及ぼす重力の作用にょつて、飛行間に顚倒し遠距離に到達 せしめることが出來ない許りでなく、飛行方向を每發不整にする。之を防止するため彈丸には初速,と同時に旋速を附與することが必要である。腔綫には彈丸に所望の旋速が興へられるやうに傾き がつけてある。傾角は始めから終りまで一定のものと始めは少さくて漸次增大し砲ロに於て所望の傾角に達 するやうにしたものとある。又傾角の一定してる腔 綫には途中に於ける鋼帶の喰込みの部分が磨耗して、火樂瓦斯の漏洩するのを防止するため、砲口に近づくに從つて其幅を漸次減少するやうにして居るものがある。傾角が逐次變北する弍の腔綫ではその必要はない。腔綫に依って旋速が與へられるのは、弾丸が火薬瓦斬の壓力のために運動を起こすと同時に。先づ弾丸の銅帯が腔綫に喰い込み、次で前進に伴つて逐次溝のひにより準ひにより旋回せしめられる

藥室と施綫部の構造

高知県の観光へ戻る  戦争と日本へ戻る 
昭和初期の兵器へ戻る