爆弾の投下用具
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投下爆弾と投下具
爆弾の投下用具としては爆弾を懸吊する設備と、之を投下する装置及び照準する装置に分ける事ができる。懸吊装置としては飛行機の胴體又は翼の下に横に吊る方法と、胴體の中に縦に吊る方法とがあるその方式の如何によって各多少の利害があり、且つ懸吊装置の構造を異にするものである。写真は皆横型の懸吊法であるが、一様に皆爆弾を吊るすための横梁と、これと一體を成す股状の爆弾厭へとがある。この梁に鉤部を設備してある。そして投下する手段は電磁石の作動によるものと、機械的の手動に依るものとがある。写真は電磁式のものを一例として掲げたが、兩方法共各々利害が伴ふものであるが、現在我陸軍では電気式を使用してゐる。電気式の投下装置には前記の梁に取付ける電磁鉤、之と電源とを繋ぐ電䌫及其中間に介在する操作機即ち配電装置、投下電鍵、抵抗器等がある。これに依る實際投下の手段は投下しようとする爆弾の準備電鍵を閉鎖し、所望の投下時機に投下電鍵を閉鎖すればよい。投下の方法には単發投下と、連続投下とがある。連続投下は或る一定の秒時間隔で投下するもので、敵の防空設備や、敵機の妨害のある場合に一度の爆撃で効果を収めようとする時、又は廣範囲の地上部隊上に爆弾を遍く投下しようといふ場合に用ひられる方法で、その方法は回轉電刷毛で各回路を順次に閉鎖すればよいわけで、その間隔は回轉の速度で加減できるといふことになる。