弾丸結構の大要

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弾丸と信管

弾丸の目的は前述の通りであるからこれに添ふやうにしなければならない。ずつと昔はいはゆる丸で球形のものであつた。これでは遠大の距離に達せしむることはできない。現今では皆尖頭長弾である。頭を尖らすのは飛行の際空気抗力を減ぜんがためである。そして近時においては尖鋭弾とて、この尖り工合を増し、遠距離に到達せしむる方法に出たものがある。弾頭のみならず弾尾の形状もかなり空気抗力に影響するので、A圖のやうに弾尾に傾斜を附すると結果がよいことが判つた。思ひ切って點線で示すやうに完全な円錐形にすれば、空気抗力を減ずる上においては有利であるが、飛行運動の際、不利な条件を伴ふので某程度に止めるのである。兎に角頭を尖らし尾部も細くすれば有利であつて、野砲でも一萬四、五千メートルの遠距離射撃をなし得るに至ったのは弾丸界の革命である。

弾丸結構の大要

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