目的による弾丸の形②
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弾丸と信管
何となれば厚い鋼板の蔭にゐるもの、例へば軍艦や「タンク」(戦車)の如きにあつては、これを貫いて後に爆発威力を発揮しなければならないからである。この場合には弾頭部を著しく肉の厚いしかも硬いものを採用し、炸薬量は多少犠牲にせられるのである。飛行機には全弾を中てなくても、相当の破片さへ中れば効力がある。そこでわざわざ弾體の割れ易いやうに筋目を附けたものがある。飛行船に對しては気嚢に大きな穴を開けるため弾丸の先の部分から鉤を出す如くせるものもある。その他物を焼くためには、焼夷弾といふて「テルミット」また黄燐を入れたのがある。「テルミット」は「アルミニウム」粉と酸化鐡粉を混合したもので、三千度からの熱を出し、鐡でも何でも溶かさずには置かない。