ルイサイト
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毒瓦斯
糜爛性毒物
皮膚に發泡縻爛の傷害を與へる毒物で、「イペリット」、「ルイサイト」等がこれに屬する。なほこの種毒物の蒸気は眼、鼻腔、咽喉の粘膜を侵し、これを吸入する時は肺臓に大なる症害を與ふる。毒性効力最も強烈なるものである。
ルイサイト
大戦末期米国の「ダブリユー・リー・ルイス」が發見したもので、「ルイサイト」の名あり、蔕暗色の油狀液で「ゼラニウム」の臭気を呈し、大軆イペリツトと同様の毒性を有するの外クシャミを出させる特性がある。これは米国で多量に製造し、これを雨滴の形状で獨逸軍に注がんとした時、偶々休戦となつてこの「死の露」の使用は中止せられた。