放射線應用の怪力線

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電氣的威力兵器

紫外線は空気を電離する作用がある。電離すると電気の傳導性を有するから、高壓電気を送りて之を目的物に指向する。一般に電線を通じて高壓電気を送る場合、之に接すると或は火花や熱によつて、爆発や火災の現象を起すことは、人の知るところである。故に紫外線に高壓電流を加へると、同様の現象を呈し、有力なる怪力線となるといふ考へである。又近年電気生理学の發達に依つて、電波の波長の極めて短い部分では、生物の組織に對して特殊の作用あることが判つた。かかる極短電波で人體の細胞を殺し、殺人効果を擧げんと研究されてゐる。x線は普通光線で不透明な物質をも透過するものである。金属すらも或程度迄は透し、工業方面にもその應用は廣いが、而しこれを怪力線として考ふるは、現在では餘りに有効距離が少なすぎる。また「ラヂウム」から放射するα線γ線は特異の放射線であるが、これもまた今日のところ問題とならない。現今宇宙の空間から極めて透過力大で、水層の264米をも透過し、又は鉛板十數米をも透過するといふ所謂宇宙線(コスモスレイ)といふものが發見されたと称されてゐる。之が發生法等は全く未知であるが、自然界に存在するこの種線の人口發生法は、最早時間の問題が残されてゐるのみであらう。

放射線應用の怪力線

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