戦場は建設と破壊との争覇場

高知県の観光戦争と日本軍艦集通信連絡用兵器>戦場は建設と破壊との争覇場

通信連絡用兵器

コツコツコツコツと響く電鍵の音、通信兵は異常に緊張して行く。軍は明拂暁を期して前面の敵を撃攘せんとす。○○師團は速に○○の線に進出し敵の左翼を包囲攻撃すべし。悲壮なる決意はキーを通じて綴られて行く。この一語が誤送されたら、この一文が遅着したら、また若しもこの一文が敵の手に入ったらどういふ結果を生むだらうか。通信兵器の重大性がここにある。一語の誤りは指揮官の意圖外に部下が動くだらう。傳達が間に合はなかつたならば戦闘に参加出来ないであらう。また敵に取られたならば我が作戦計画を暴露してその裏をかかれるであらう。軍用通信は正確でなければならない。迅速でなければならない。また秘密保持が出来なければならない。以上の条件を缺くならば直ちに敗戦の因となり、多数の人命を徒らに損傷することとなるであらう。通信兵器の使命は重大である。

戦場は建設と破壊との争覇場

戦闘準備間、即ち建設の時代を過ぎて猛然砲火の火蓋は切られ、いはゆる破壊の時代ともなれば、あらゆる戦場の機関が敵弾を蒙らないことを誰が保証し得るであらうか、この様な場合においては、手旗、単旗或は通信筒や通信弾等の原始的通信手段に依る必要が増大し更に犬や鳩等が有効に働く場合も生ずるであらう。通信兵器はその用途に応じて各種の特性を持つものの中、適当なものを選んで使はれなければならない。各種の通信兵器が戦場に於ける変化に応じて適当に組み合されて、欠陥の無いやうに使用されなければならない。その運用を誤ったならば折角優秀な、化学の粹を集めた通信兵器も、唯に通信連絡の重責を果たし得ないのみならず、例へば無線の如きは却つて害をなす結果に陥るであらう。しかしながら時代の要求は、これ等通信兵器にも革新を要求して止まない。科学の精粋は挙って通信連絡の応用に企図されつつある。以下その主なるものに就き、その要領を記して軍用通信兵器の一般を述べることにする。

信號爆弾(1、携帯用の鎧 2、速燃導火索 3、紙外皮 4、原紙球 5、星 6、填實薬 7、原紙の縁端 8、紙の緊塞 9、炸薬 10、信管 11、尖帽 12、駆動薬 13、紙外皮    14、厚紙筒 15、緩燃導火索 16、キルク 17、摩擦帽 18、点火頭 19、摩擦面

戦場は建設と破壊との争覇場

高知県の観光へ戻る  戦争と日本へ戻る 
昭和初期の兵器へ戻る