有線電話
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有線電信電話
有線、無線、地中無線は共に電気応用の通信器である。一般に通信と称せられる各種の方法の中で、最も迅速で重要なものはこの電気的通信である。有線は中でも特に軍用通信として主要なものであるが、これには電信と電話がある。今甲通信所で電鍵を押すと、電流は点線のやうに流れ、乙通信所の電磁石は磁化されて相対する接極子を吸引し、次に甲通信所の電鍵を離すと、電池との連絡が斷れて電流が来なくなるから、乙通信所の電磁石は磁力を失って接極子は發條の弾發力で引き離される。即ち甲通信所の電鍵を作動することに依って、乙通信所の接極子は上つたり下つたりするから、甲通信所の電鍵がモールス符号通りに動けば乙通信所の接極子も、モールス符号通りに動くことになり、その運動をそのまま音や字で表はすことによって、通信することが出来るのである。
有線電話
其他種々なものもあるが有線電信はこれ位にして次に有線電話に移る。軍用有線電話の要領は圖で示す。今送話器に向かって話をすると、一時回路に音波に応じて電流の強弱を生ずる。この電流の変化が二次線を傳つて對手方の受話器に到着し、振動鈑をその強弱に応じて振動させるので、送話器に向かって話したと同じ言葉となつて聞こえるのである。