戰勝を裏書する科學の力
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火器殊に火砲の威力を挙げねばならぬ。先づ満州事変の発端たる九月十八日の夜、奉天に於いては日本軍は僅かに約800名の兵力を以て、一萬五千の兵力を有する北大営を占有しなお多数の飛行機を有する飛行隊も、宏壮なる兵工場も、東大営も、刃にちぬらずして占有し得たのは、人間技とは思われぬのである。迅速果敢なる日本軍の行動が主因であることはいうまでもないが、日本軍の火器の威力に依り、先づ敵の肝を奪い、これをしんがいせしめて戦意なからしめたことが、一夜にして奉天より支那軍を駆逐し、これを占有して事後の行動を容易ならしめた一因と認めざるを得ないのである。