竹林寺阿弥陀如来像②

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臺座はない元来この像は大破して古来頭部のみ存して胴体はあらざりしが近年寺中より発見せられたる數多の佛像の破片を接合して漸く纒むることを得たるものなれば其の損傷の程度も亦甚だしく肉髻白臺は紛失し兩耳朶欠損し首の柄、両手首等も紛失し、兩肩、胴の前後、中央縦に損傷し右袖欠損し左袖口も損じ左足も紛失し裾の内部も欠損し臺座もなかりしを以て大正五年の修理に於ては此の像は原と肉身粉陀彌なりしを以て後世の塗抹せる僞金粉を剥取り下地は現存せるものを補習して肉髻白毫を水品にて造りて嵌入し両手と左足を作り、臺座は蓮花、反花、八方入角二段框座の四重座を作り塗箔は古色仕上げとなしたるものである。

※写真とは無関係です