室戸岬最御崎寺如意輪観音像

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左手は伸ばして左膝の後方をつき、右足は立てて右臂にて軽く押へて前臂を垂してをる、所謂半跏趺座であつて佛身の釣合よきは勿論その表情の方法が繁簡宣しきを得、優婉流暢なる點や纒衣の曲線の変化に富み寫質的なる諸點は後世彫刻に好模範を示すものである。然し惜しい事にはこの佛身を室戸岬なる弘法大師一夜建立の岩屋に安置して数百年後を經たる為め無理解なる狼籍者が所々損傷を加へ特に近代となりて甚だしく或迷信より右手の前膞を破壊し。鼻、胸、足部等にも少しく缺失せる所がある。然れども大部分は完全に保存され現今に傅へられてをるのは何よりも幸ひである。

大日聖観音像

※写真とは無関係です

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