我國の古鏡の特色

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我國の古鏡は様式の變遷の大勢より觀察して三時代に大別するを適當としてをる、第ーは推古天皇 以前のものを指すものである、當時は我が藝術界は未だ直接に佛敎の影響を受けざりしと雖、我國 固有の特性は未だ作鏡の上に現はれざつたのである、そして此の時代のものは多く古墳より發見せ られるので傅世のものはない。それぞれ純乎たる支那風のもので多少の變遷はあつたと雖も專ら漢 代の様式であるから漢式時代とする。第二は奈良朝を中心とし推古時代より弘仁時代を包括せる佛 敎興隆と共に随唐の新文化の盛に輸入せられたる時代なれば唐の美術の精神を最も多く移植し得て 居る、それ故この時代を唐式時代とする。第三には藤原時代以後であって、茲に支那鏡の覊絆を脫し從來收めたる大陸的藝術が日本化した我 が國民性の活躍を恣にしたる時代であるから此の時代のものは一見して邦人の手になれることが見 える、それで之を和式時代ど呼ぶ。

古鏡

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